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異端の魔女と、魔女の情熱

                                              楠瀬啓

 約20年前、魔女宗に興味を持つ人には、「興味を持ってすぐに実践しようとする人」が多かったように思います。ろくな情報もないまま、わずかな資料に見られる呪術や儀式を、すぐに「実践」しようとするという情熱があったのです。

 そして今、魔女宗の情報は増え、ネットワークもある程度確立され、良書も増えました。アドバイスを与える魔女の先輩や魔女のウェブサイトも増えました。魔女志願者にとっての状況は格段に良くなったはずです。

 それなのに、いえ、おそらくは「そのせいで」というべきなのでしょうか、実践することを躊躇し、セルフ・イニシエイションを行わず、いつまでも志願者のままの状態にとどまる人が格段に増えたように思います。

 恐らくそれは、魔女の先輩や多くの本が、「魔女になるための正統なトレーニング」や「必要なステップ」、「魔女の正統性の重要性」を強調するようになってきたことも関係しているでしょう。そのせいで、「自分はトレーニングをしていないから魔女の実践を出来ない」「正統な教えを受けていないから魔女になれない」「自分の思想や実践は異端だから魔女とは認められない」という躊躇をする人が増えたのかも知れません。

 しかし一番大きな要素は、今の志願者の多くに「情熱が欠けている」ことではないかと思います。正統であることかどうかという点で批判されることを恐れて一歩を進めないようでは、多分ずっと一歩を踏み出せない志願者のままで終わってしまうことでしょう。

 魔女に対する情熱はその程度のものなのでしょうか? 

 そもそも、魔女になるのは、魔女宗が好きで、その実践から宗教的満足を得たいからではないでしょうか?他人や先輩魔女からの「評価」を受けたいから魔女になるのでしょうか?違うでしょう。本当に魔女になりたいなら、正統性より自分の情熱を優先し、一歩を踏み出すべきではないでしょうか?

 そこで、多くの志願者が、「正統性についてうるさく言う魔女たちがいるから、気にするんだ」と反発するかも知れません。多くの魔女たちが正統性についてうるさく言うのは、志願者を批判したり止めたりするためではありません。魔女の世界の情報は混乱しており、多くの中途半端な魔女が存在します。本来魔女の世界は、ある程度の思想と実践があるはずなのに、情報の混乱の結果、「何をしてもいいのが魔女宗」という誤解が根強く残っています。そうではなく、ある程度スタンダードが存在するということを示すために、今、経験を積んだ魔女たちの多くが、過剰なまでに「魔女宗の正統性」を強調しているということなのです。

 自分が異端の魔女(大多数の魔女の思想や実践と異なる魔女)であることを認識し、それに満足しているのなら、それを先輩魔女たちが積極的に否定することは、まずありません。経験を積んだ魔女の多くが好まないのは、「無知ゆえに、自分が異端であったりマイノリティの魔女であることを知らずに、自分のウイッチクラフトを正統なものとして他者に提示する」魔女たちです。

 確かに異端の魔女は、魔女の「コミュニティ」から受け入れられにくいかも知れません。魔女はある程度思想や実践を分け合うことによって、「繋がっている」という感覚を持ち、コミュニティを形成していきます。「違和感」を感じさせる思想や実践を持つ者は、魔女の大部分からは受け入れられないかも知れないということは、あります。
 
 しかしここで先ほどの問題に戻ります。
 望むのは、「自分の思想や実践を一般的な魔女のものに合わせて、大部分の魔女に認められる」ことでしょうか?それとも、認められなくても自分なりの思想と実践を貫き、満足することがでしょうか?

 志願者の方は、以上の視点から、自分の立場を再び見つめ直してみましょう。

 魔女になる一歩を踏み出したいという情熱はありますか?もしないなら、なぜ?本当に魔女宗の実践者になりたくはないのでしょうか?
  
 自分の思想や実践が認められないのが怖いと思うのなら、それはどうすればいいのでしょうか?認められるために努力するのか、それとも自分の思想や実践を貫くのでしょうか・・・・?

 

 

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